タルト生地が残っていたので、あり合わせの材料でキッシュを焼きました。
ソテーした具とチーズを15分空焼きしたタルトに詰めて、卵2個と生クリーム200mlを合わせた種を流し、
オーブンに入れて15分もすると綺麗な焼き色がついて、チーズの香ばしい香りがしてきます。
今日のお弁当はキッシュでした。
「お弁当」は日本の文化とみなされているようで、外国人も"obento"と呼んでいます。
"obento"の定義は、幕の内や日本のお母さんが作るお弁当のように、
いろいろなお料理がこまごまと入っているランチ・ボックス、のようです。
3月のワークショップで外国人に昼食を出しますが、どんなお弁当が良いかソバカルとシェイニーと相談。
「obentoはやめた方がいい。冷めたobentoは外国人にとってはあり得ない」とのこと。
「じゃあ、サンドイッチにする?」と私。
「う~ん・・・そうだ!トンカツ弁当とかは?ファミレスが配達してくれないかな?」
「そうだね、トンカツ弁当はいいね!ほっかほか弁当みたいなのどこかにあったっけ?」
日本人参加者にほっかほか弁当を食べていただくのはかなり気が引けるし、
どんなことになるのかとても心配です・・・。
3年前の春、アメリカ人ボスとそのお嬢さんリリーに最初に会った日、
私はポスドクのIさんとオフィスでお弁当を食べていました。
「あれ見て!すごく小さい!」
私のお弁当箱をびっくりした顔で指差すリリー。当時17歳。
まだ私のGCPでの採用は確定していない時のことで、あとでボスに言われました。
「リリーがユカをすごく気に入って、絶対に採用するべきだって強く言うからそうしたのよ」
その時リリーと交わした会話はそう多くなかったので、世にも珍しい小人のお弁当箱が良かったのかしら?
その後もたびたびボスに言われることに。
「リリーはproud of youなの、電話すると、今日はユカはどうしてた?彼女は最高よね、って言うのよ。
時々あなたの写真を送ってあげて」
異国で働くことになったちょっとわがままな母と日本人秘書がうまくいくように、
聡明なリリーが計らってくれているような気がしていました。
1年後、高校卒業のパーティーでの写真を送ってくれたリリー。
黒いリムジンの前で、ストラップレスの白いドレスに手首にはコサージュ、
タキシード姿のキュートなボーイフレンドを伴って、まさに昔好きだった『ビバヒル』の世界。
今はカナダの大学に進み、寮では大阪からの留学生「ユウコ」が一番の親友だそうです。