メキシコ・シティの夜

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メラニーとエリックと、
メキシコ在住のオーストラリア人&メキシコ人の夫妻と、
メラニーがガイドブックで見つけたレストランに向かう。
ホテルからタクシーで20分ほど。

レンガの内装、照明も落とされていて、テーブルにはキャンドルが灯る。
とてもロマンチックで雰囲気の良いお店。

そしてこのお肉!
スペイン語のメニューに苦戦していると、店員さんが生肉を見せに
持ってきてくれた。
お昼もチキンだったけれど、ビーフはあまりにリアルに肉食な気がして、
チキンとワインを注文。
グリルしたチキンの味付けは塩こしょうのみ。

エリックはテキーラとビールを、夫妻はテキーラソーダを注文、
ビール/ソーダテキーラを交互に飲んでいた。

「ユカ、ボーイフレンドかハズバンドはいるの?」とエリック。
エリックとは去年の4月につくばで会っている。
「どっちもいない」
「つくばにはいい男がいないの?」

「日本では結婚しない30代が増えてるって本当?」とエリック。
「結婚しないで一緒に暮らすの?」とオーストラリアン夫人。
「日本人はあまり一緒に暮らさないのよ」とメラニー
「え!?じゃあ・・・ええと?どうしてるの??」と夫人。

マルガリータを2杯飲んで、メラニーは2時間、機関銃のようにしゃべり続けた。
日本では小さいレストランしかないの、パーティーするの大変なの。
日本ではパーティーの案内出しても返信こないの、プランニングが大変なの。
日本にはリゾート・ビーチがないの。
日本は宣伝が下手で、観光地にお土産がないの。
日本では出張してもお金が2ヶ月返ってこないこともあるの。
日本では休暇が連続3日しかとれないの。
日本では、ペネロピにはみんなイエスエスって言うけど、
あとでゆかにみんなが文句言ってくるの。
日本では・・・
とにかく全部がdifferentなの、hardなの。

この一週間、話し相手と言えば私とOffice Maxの店員くらい。
会議の準備でストレスも限界、思い切り英語を話したくなっても無理もない。

日本には日本のやり方があるし、メキシコにはメキシコのやり方があるし、
differentで当然。
おとなしくなって焼き鳥(塩)を片付けていく私を気遣ってか、
隣のエリックが話題を変える。
「作家のムラカミ、知ってる?」
「ムラカミ・ハルキ?」
「そう!アンダーグラウンドはすごく良かった。彼の小説も読んでるよ」
優しいのね、エリック。

月曜の夜だというのに、タクシーが来るのに40分待たされた。
スコールの後、ハイウェイも一般道も大渋滞。
メキシコ・シティにはメキシコ・シティの月曜の夜がある。