そして、楽しい夜はまだまだ続く。
Mixerの後、二次会に流れる。
いかにもメキシコという雰囲気の賑やかなお店。
バンドの陽気な生演奏とテキーラ。
そう、こういうところに来てみたかった!
教わったとおり、手の甲にふった塩を舐めて、テキーラを飲んで、
ライムをかじる。一気に。
英語が上達したのでは!?と錯覚するのは、頭にきている時と、
楽しくお酒を飲んでいる時。
葉巻をくわえたダンディーなピーターとたくさん話をする。
ピーターはニューヨーク生まれのニューヨーク育ち。
最近まで、日本の国連大学にいたという。10年間。
そのわりに、日本語は全く話さないけれど。
「キコに子供が生まれたでしょ?」とピーター。
「そうなの?知らなかった」
「はぁ?妊娠してたでしょ?」
それは知ってたけど。
東京が大好きというピーターに、
「珍しいね?アメリカ人には住みづらいんじゃない?
昨日メラニーとディナーに行ったら、日本の嫌なところをたくさん言ってたの。
日本って住みずらいのもわかる、外の人にとって」
「僕は日本が大好きなんだよ。日本のことを悪く言うやつは嫌いだ!
だって、日本語が話せないのに、日本のことも日本人のことも、
全部はわからないでしょう?だから悪く言うのは間違ってるよ」
さて、バンド演奏が一段と賑やかになり、テキーラで楽しくなった私たちは、
フロアに出て踊りだす。
私のところには、なぜか他のテーブルのメキシコ人が次々に
ダンスを誘いにやってきて、手を取り合って踊る。
踊り終わると頬にキスの嵐。
もしかして、メキシコではもてるのかな??
身なりのいい、恰幅もいい初老の男性が、何度も誘いにくる。
にやにやして見ているピーターとニールス。
「もう疲れちゃったので、踊れないです。でもありがとう」
「ハズバンドはいるの?いないなら、君のこともっと知るために、
シティを明日案内したい。迎えに行くよ。ホテルはどこ?」
メキシコのレストランのオーナーらしい。
飲んで踊って話して、メキシコに来て、初めてとても楽しい夜だった。
「こんなの日本ではないよね」
と東大から参加のIさん。
Iさんは7年間イギリスで暮らして、ドクターをとって帰ってきた。
「ほんと、ないよね」
写真の左奥から、ピーターとニールスです。