英語で数を数えよう。

共催のIDGECに、ワークショップのコーヒー・ブレイクや夕食会のことで
何度も意向伺いのメールを送るけれど、まったく音沙汰がない。

「IDGECは現地(バリ)に詳しいし、コーヒー・ブレイクは任せよう。
IDGECが手配してくれることをwe are expectingだとハイクにメールして」とボス。

   We would appreciate if you could

と決まり文句を書きかけて、隣のシェイニー先生に尋ねる。
「これだと『やってもらえると嬉しいです』って感じよね?
『やってね。ではよろしく』っていうふうに書きたいんだけど。断られないように」

これで大丈夫、パーフェクトだよ、とシェイニー。
「丁寧だけど、こう言われたら向こうは断れない感じ」

なるほど、意外とはっきりした言い方だったのね、と感心していると、
"appreciate"の後に"it"を入れてくれるシェイニー。

   We would appreciate it if you could......

!?
今まで何百回、"We/I would appreciate if you could..."とばらまいてきたことか・・・。

忙しいシェイニー先生は、ボスが私に宛てたメール、

   We should invite few key people from the IHDP for the dinner.
   (IHDP側から数人のキー・パーソンを夕食に招待しないとね)

の"few"を指して、
「これは"a few"の間違いだよね。これだと『招待すべき人はほとんどいない』って感じになっちゃう」。

"few"は『ほとんどない』、"a few"は『2,3の』、これはわかります。中学校で習いましたよね。

「"a few"はいくつくらいを表す?2,3個?」シェイニー先生に確認。
「2から7かな。7は多いかな。まぁ、最大で7」
「そんなに?"some"は?」
「"some"は"a few"と同じ。その上は"several"で、4とか5から8くらいまで」

・・・4,5,6,7はかぶっていますね。

「その上は?」
「それ以上は"many"!」

「"a"の次が"a couple of"でその次が"a few"でしょ。でも、"a couple of"は2だけど、3にも使うよ」と先生。

『ペン何本持ってる?』
『さぁ、2,3本かな(2本か3本かわからないけど)』
と肩をすくめて言う場合などに、3も含めて"a couple of"を使うとのこと。

シェイニー先生の『英語で数を数えよう』でした(初級すぎますね)。

恥知らずにおかしな英文メールをあちこちに送りつけているに違いない私と違って、
流暢に日本語を話すシェイニーだけれど、間違うのを嫌って、絶対に日本語の文章を書かない。

日本語のメールを送る場合には常に私が代筆を頼まれるけれど、
「ユカ先生!ひとことだから自分で書いてみた。これでいい?」

できるだけ丁寧に、できるだけ優しく柔らかい言い回しで言いたいの、という生徒のリクエストに応え、
「私としては、○○さんが直したファイルで結構です」を
「○○さんが直されたファイルで良いかと思います」としてみました。

『直された』は受け身じゃないの?と熱心な生徒。
この場合は『れる・られる』の敬語の過去形なの、と私。

『良いか』の『か』は何?と熱心な生徒。
「・・・わからない。『良いと思います』でもいいんだけど、『か』があった方が柔らかいかなと思ったの。
あ、わかった、『良いかなと思う』ってニュアンスで、断定より柔らかいの」

私の曖昧な先生ぶりにも、
「すごいね!私たち、英語と日本語の生徒と先生で、グッドチームだよね!」とシェイニー。
本当に。

「もっとはっきり言いたい?『良いと思います』でもOKよ」と言うと、
「ううん、柔らか~く、日本っぽく言いたいの!」とシェイニー。

日本を愛するvery smartな生徒です。