ひと山越えました

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シンポジウムとワークショップのプログラムがやっと固まり、
ひとつの山を越えました。

これで、次のステージ、イベントの宣伝や記者発表の準備と、書類仕事に入れます。

プログラムが固まりかけてからの3週間、講演者を入れ替えたり、
キャンセルの穴を埋めたり、修正に修正を重ねてきました。

「修正しました。ファイナル・アジェンダを送ります」
「修正しました。これをファイナル・アジェンダにしましょう」
「修正しました。これがファイナル・アジェンダです、hopefully...」

共催相手のN大と一日に10往復以上、修正の応酬をする日々が続き、
長期戦の苦手な私はだいぶ集中力を切らせた頃、teaちゃんが応援メッセージと一緒に
届けてくれたのが写真のモチクリームです。

いつも温かい気持ちにさせてくれるteaちゃん、ありがとう。


力も尽きそうな夜、

「どなたか講演者にふさわしい人はいないでしょうか」
アジア開発銀行の知人にメールするN大のI先生。

「Dr. xxに問い合わせてみては?」との返信に、

「講演してもらえそうか、してもらえるならどんな内容で話してもらうのが良いか、
Dr. xxにメールして話してください」
とI先生から私に連絡がくるのが夜の11時近く。

すぐにN大H助教が「お疲れですよね。明日で良いと思います」とフォローのメールをくれて、
微笑ましい気持ちになったり。


そんなふうに、英語と日本語のプログラムの更新をしたり、
30人の自己主張も多様な外国人の旅程を調整したり、
4種類の宣伝用ポスター作成に時間をとられてイライラしたり、
出所が複数なので複雑になった経費の支出配分に頭を悩ませたり、
講演者から執拗に(?)アブストラクトを集めたり、

同時通訳をお願いする会社とのメールでの打ち合わせや、
50名の参加者の宿泊の手配、
そして、一番苦手なロジ作り、「中部国際空港からホテルへの行き方は・・・」などの
英文インフォメーションを作ったり。

そして夜は、欧米からの引きも切らずに届く問い合わせやリクエストのメールへの返信に追われ、

そこに予算の締切と推進費積算、別件の検討委員会開催も重なって、
ずっと、目が回るような気持ちでした。


そんな日々のもうひとつ癒しは、3か月間滞在中のタイ人Aの「日本についての一日ひとつの質問」。

日本に興味のある様子のAは、
「禅と神道の違いはなに?」とか、
「日本に住むブラジル人と日本人のハーフが不景気で職を失っていると読んだけれど、
どうしてそんなに遠い国とのハーフが多いの?」とか、
多角的な質問を用意して現れます。

「オーケー、ユカ、今日の質問はね・・・」
「オーケー、今日の質問はなに?(手短かに済むといいんだけれど)」

「英語ではピリオドをつけるでしょう?同じようなものが日本語にもあるの?」

良かった、簡単な質問で!

「あるわよ、マルをつけるの、こういうの」
「あぁ、なるほど。じゃあ次の質問ね」

今日は2つ目もあったのね!

「日本人は仮面をかぶっていて、その下の気持ちは外国人にはわかりづらいという本の
レビューを読んだけれど、どういうことだと思う?」

それは、Aと日本とタイの文化の違いを話すのは楽しいけれど、でも、心の中では
「あれもこれも気になるし、早く仕事に戻らなくちゃ」と焦っていること?


ところで、今回の講演者はbig nameばかり。
私の「忙しい」とは格の違う忙しさの方々で、40分の講演のためにウィーンからいらして
ビジネスクラスでとんぼ返りされる方まで。

それを聞きつけたオーストリア人Fが、
「温暖化対策のためのシンポジウムなんでしょう?無駄にCO2を排出してるじゃないか」。

私も、そう思うのです。