自由な魚たち

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メラニーが水中カメラで撮った写真をくれた。
アカプルコの魚たちです。

写真に写っているビーチの私は、どれもあまりに幸せそうで、
母と姉にもウケる。
なつかしいな。
もうずっと昔のことのよう。

タスコの家賃は平均的な一軒家で10万円とのこと。
「お金を貯めたら好きな国に行って、一ヶ月暮らして、
また日本に帰ってお金を貯めて、好きなところに行けばいいのよ」とメラニー

つくばには世界各国から若い研究者が集まって、
数ヶ月から数年をつくばで過ごし、
また別な国で職を見つけてはつくばをあとにする。

その流動的な雰囲気がとても面白い街だけれど、
その日暮らし的な外国人研究者たちは、
将来の不安とか、ないのかな?と不思議に思ったりもする。

ポールはつくばに住むイギリス人研究者。
背が高くて、髪が長くて、登山が好きで、料理が上手。

知り合ったのは10年以上前。
当時、「僕たちはタイプが同じだ、付き合いたい」と言ってくれたけれど、
今よりさらに英語力が乏しかった私は、
それを曖昧に断ったあと、なんとなく疎遠にしてしまった。

そのことで気分を害した彼は、共通の友人えっちゃんに、
「ユカコは人として成熟していない」という内容の長いメールを送りつけて、
えっちゃんを困らせたらしい。

そんなポールと私だけれど、その数年後に偶然再会し、
ポールにはペルー人のかわいらしいガールフレンドがいて、
私は借りたままで気になっていたビデオをお詫びのワインと一緒に返し、
それからまたなんとなく友情がスタートした。

ポールは今、40歳過ぎ。

来年度から研究費が大幅に削減になるので、
雇用は今年度いっぱいと研究所から言い渡されたという。
職探しを始めたというメールがきた。

どうしていいかわからない、将来が本当に心配だよ、miserableだ、と彼。
“Given my age and very poor publication record, I don't think that
I can find another position in research”

やっぱり不安なのは同じだ。

10月末にはメラニーアメリカに帰国。
来年の春にはポールもつくばを離れるのかな。