メラニーと成田空港でお別れ

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今日はメラニー帰国の日。
先週からの風邪は治る気配がなく、
微熱でほてり、ゲホゲホと咳をしながら、成田まで送る。

私の車は、メラニー、シェイニー、たまたま会議でアメリカに発つので相乗りしたデリックで満席。
「みんなに風邪うつしちゃったらどうしよう・・・」と私。
「I'll kill you!」とシェイニー。

無事に空港に到着し、佐川急便のブースを探す。
メラニーほどタフな(almost)60歳を、というより、メラニーよりタフな女性を見たことがない。
引越し荷物を飛行機にチェックインして、自分でアメリカに運ぶという。

佐川急便がつくばから空港まで運んだメラニーの引越し荷物は、
30kgの段ボール箱が4つと、20kgの段ボール箱が1つ。
人が入れそうなほど大きな箱5つを受け取り、私の車で運んだスーツケース2つとともに、
4人がかりでユナイテッドのチェックインカウンターに運び、預け入れた。

「向こうに着いたらどうするの?誰か手伝ってくれるの?」
「ポーターに頼むから大丈夫」

私にとっては最初から不可能で有り得ないことが、メラニーにとっては問題なく可能。

最後の日本円札をドルに換えるメラニーを待つ間、アナウンスが流れる。
「エア・カナダxx便ご搭乗のお客様・・・」
「エア・カナダ!Take me! Take me home!」とシェイニー。
メラニーも晴れてアメリカに永久帰国、空港という場所で、シェイニーもとても寂しいだろうな。

「シェイニー、帰りたいと思うことある?」
「カナダに?」
「うん」
「やだ!絶対帰りたくない!」
「・・・!?」
「退屈だよ~。だってカナダ人だもん。ぜんぶがフツウでしょ~」

外国で暮らすというのは、毎日がエキサイティング、おすすめだよ!、とのこと。
その一方で、もうすぐ来日して10年になるシェイニー、
カナダより、日本のやり方に馴染んでいるという。

初めて来日した時は、日本は何でも「ちゃんと」していて、窮屈だったそう。
次にカナダに帰った時には、
「すごくいやだった!カナダはぜ~んぶ中途半端!もっとちゃんとしてよ~!と思った」

さて、引越し荷物も飛行機に積まれ、とうとうメラニーとのお別れの時がきた。
L.A.の空港でお嬢さん一家別れる時でさえ、涙が溢れるお嬢さんに、
「じゃあね」
と微笑むだけだったメラニー

メラニー。本当に本当に、いろいろありがとう」
シェイニーとかわるがわる、しっかり抱きしめ合うと、
そのタフでクールなメラニーの目から、たくさんの涙がこぼれおちる。
「ここにいればいいのに!」シェイニーと私。
「仕事がないもの」
「英語でも何でも、教えればいいじゃない!」
何度もそう言ってきたけれど。

「オーケー、もう行くわね!See you, guys!」
一度も振り返らずに歩き去るメラニー
後ろ姿が見えなくなるまで見送った後、
「さぁ、つくばに帰ろう!!!」
どちらからともなく腕を組んで、そのまま駐車場までシェイニーと猛ダッシュ

「寒いね~!」
「寒いよ~!」
「さびしいね~!」
「さびしいよ~!」

人生の後半の、2年半は大切な時間。
メラニーにとって、良い日本滞在だったとしたら、良かったな。

大切な先生が帰国、私もひとつ卒業した気分です。