オフィスに届いたお祝いのプリザーブドフラワーに、
「きれいー」
と顔をほころばせた後、
「これは日本の伝統的な結婚の贈り物ですか?」
と、ルーマニア人のL。
・・・ええと、プリザーブドフラワーが?
「あの、ルーマニアでは、使える物を贈りますから。
キッチンのものとか」
なるほど、たくさん素敵なお祝いの品をいただきましたが、
言われてみれば、実用品は少ないかもしれません。
さて、昼休みにLとふたりで彼女のアパートに寄ると、
来日中のお母さんに会うなり、ルーマニア語で何か質問を始めるL。
「ノン!ぺらぺらぺらぺら」とお母さん。
何やら深刻な表情で会話を交わすふたりをしばらく眺めていると、
やがてLは私に振り返り、
「やっぱり、そうでした。ルーマニアでは、使える物しか贈りません」
「飾る物」の贈り物がよっぽど珍しかったのでしょうか。
お祝いにコーヒーメーカーを3つも4つももらったりするそうで、
「それは仕方のないこと」だそうです。