「いいものあげる?」
いつもオフィスに掃除機をかけがてら、デスクにのど飴を置いていってくれる清掃員の女性に
廊下で呼び止められました。
「四つ葉のクローバー見つけたの。あげるから、待ってて」
四つ葉のクローバー。
懐かしい響き。
掃除用具置き場から戻った女性の手には、大切そうにティッシュペーパーに包まれた
5cmほどの大きなクローバーの葉が。
せっかく見つけたのに、横取りなんて申し訳ない。
そう言うと、
「いいの、いいの。私のはあるから」
首からさげた名札ケースを裏返し、小さな四つ葉のクローバーを見せてくれる。
なんだか懐かしくて、とても嬉しい贈り物でした。