秘書とsecretary

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シェフ宅で生徒3名の特別授業でした。

各種のスパイスを効かせた子羊の煮込みとクスクス、
ふんわりと真っ白に仕上がったブラマンジェ、
そしてシェフが淹れたカプチーノ
WEDGEWOODの食器をお借りして、とても優雅な試食兼ランチとなりました。

「○○さんはお仕事は何してるんですか?」と私に尋ねるシェフ。

「みんなで○○さんは何してる人なんだろう、って言ってたんですよ、宝石店で働いてそう、とか」

・・・宝石店?

ところで、仕事で面識のない人に英文メールを書く機会が多いですが、以前はメールの始めに、
「私の名前はxxです、GCPの秘書です」と名乗っていました。

「secretaryって書かない方がいいよ」とシェイニーに言われるまでは。

secretaryと言うと、この人は簡単な雑用だけをする人、
プロジェクトについての大事なことは何も知らない人だと思われる、とのこと。

今は、シェイニーに勧められた通り、
“My name is xx, and I am the administrator at the GCP
と始めています。

先々週だったか、たまたま深夜にテレビで80年代のアメリカ映画『ワーキング・ガール』を観ましたが、
新しい上司に、
「私があなたの秘書です。あの、できればアシスタントと呼んでいただきたいですが」
というシーンがありました。

日本の秘書は社長秘書や政治家秘書などいろいろですが、アメリカのsecretaryはイメージが違いますね。
そもそも『秘書=secretary』の訳が適切ではないのかも、と思ったところでEijiroを引くと、

  日本では「セクレタリー」「秘書」と言えば格好いい響きがするが、
  アメリカでは人に使われる立場から「secretary=レベルの低い職業」と見なされるため、
  office administratorと呼ばれることが多い

とのこと。

3年前、アメリカ人同僚たちと働き始めた時のことを思い出します。
それぞれの名刺に書く肩書きを何にするか相談、
ボスが慣れない異国で自分の身の回りのことをしてもらうために
アメリカから連れてきた友人は研究の経歴がないものの、
「特別研究員」とすることに。

さすがアメリカ人、言った者勝ちの世界なのね、と感心していると、

「ユカの肩書きはsecretaryじゃなくて、assistantにした方がいいわ」とアメリカ人たち。
「いえ、秘書がいいです、秘書ですから(所的に)」と私。

「変わってるわね」と言われましたが、よほど変わって見えたことでしょうね。