車の音

マンションの目の前は5車線の国道なので、一晩中、車の音がしています。
警察や消防署もすぐ近くなので、今も賑やかなサイレンの音が。

「うらやましい。実家のマンションもそんな感じだったから」と
ルーマニア人同僚のL。

首都の中心地で育ったLは、つくばに来て、虫の音だけが聞こえるしーんとした
夜の静寂が、とても怖かったのだそうです。

ブカレストでは、夜、車の音とか、誰かの話し声とか、
誰かが聴いている音楽とか、そういう音がずっとしてた。
ああ、あなたはそういう音楽聴いてるのね、とか、そういう方が、寂しくない」

父の転勤で6つの街に住みましたが、思えば私は静かな住宅地にしか
住んだことがありませんでした。

賑やかなところで育つと、そういうものなのでしょうね。

「だから、今のアパートは少し嬉しい」
つくばの中で、大通りの近くに引っ越したL。

「夜中に車が通ると、ヘッドライトで部屋の天井が光る。あれが安心する」

ここは8階なので光は届きませんが、朝5時過ぎに眠い目をこすり起床すると、
ベランダから覗くと車の往来があり、国道を挟んだ向かいのマンションの
同じ8階あたりの部屋にも、早くから、電気がついています。

人の気配を感じて嬉しくなる気持ちが少しわかります。
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