パーティーボーイ、ステファン。

3月にアメリカに帰国したステファンの銀行口座から彼の住民税を支払い、
残りのお金をすべて引き出して、マーティンに預けた。

「ステファンさんはこのお金でラスベガスで遊びます!」とマーティン(日本語で)。
ステファンとマーティンとマーティンのガールフレンドのイクちゃんは、
晦日にラスベガスで落ち合う計画らしい。

「残額の244,000円と銀行のカードをマーティンに預けたから受け取ってね」
とステファンに、Ccでマーティンにもメール。
ついでにGCPの近況報告を添えた。
メラニーが帰国したこと、GCPからとうとう、アメリカ勢が消えたこと。

メラニーが去った今、気候変動から僕たちを救えるかはユカにかかっている。グッドラック!」
とステファン。

博士論文のテーマを探していたステファンをペネロピが日本に呼び寄せたけれど、
パーティーとバーで飲むことが何より好きだったステファン。
気ままな1年間の日本滞在を終え、
アメリカへの帰国直前のシンガポール旅行で知り合った女の人と暮らすため、
シンガポールに流れていった。

その後、シンガポール人ガールフレンドとどうなったのかは誰も知らないけれど、
どうやら単身アメリカに帰国。
「日本のJAFみたいなところのコール・センターで電話受付の仕事をしてるんだって」
呆れ顔のメラニー

背が高くてハンサムで、ソフトな彼は、日本でもたくさんモテていた。

「誕生日にご飯に行こうって誘われて、すごく楽しくて、これはデートなのかな、
どうなのかな、って思ったけれど、結局彼にとってはただのご飯だったの」
美人のクレアはそう言ってすぐに彼を切り離したけれど、
彼を好きなあまり、ストーカーのようになってしまった日本人の女の子もいたり。

東京ドームのベンチで。
「夏にアメリカから遊びにきてたステファニーとはどうなったの?」
「彼女は友達だよ」
「ステファンは結婚はしないの?」
「結婚は一生しない。自由じゃなくなるから。自由が好きなんだ」

この時間、向こうでは明け方、今頃きっとバーを出て、家路についているのかな。

(写真は去年のハロウィン・パーティーでアフロな人に変装したステファン)