アニルとヤスヨさんと、パリ食堂でランチでした。
鶏肉とひよこ豆のカスレを食べながら、
「ヤスヨの名前にはどんな意味があるの?」とアニル。
『アニル』にはネパール語で『風』の意味があるそうです。
「意味?あまり意味はないかも・・・」
少し考えるヤスヨさんに、
「デイズタウンに買い物に行くと、よくお店の人が『ヤスヨ~、ヤスヨ~』って言ってるから」とアニル。
・・・?・・・!?
「『安いよ~』じゃない!?」と私。
「そう、いつも、『ヤスヨ~』って」
真面目な顔のアニル。
なんだかコントのネタみたい。
そして話題は、ネパールの英語教育事情に。
オフィスにお子さん(6歳)から電話がかかると、ネパール人ボスはお子さんと英語で話しています。
「どうしてソバカルはソバンと英語で会話しているの?教育のため?」と聞くと、
「カトマンズの中上流の家庭では、両親は子供と英語で会話するんだ」とアニル。
ヴィレッジ出身のアニルはネパール語で育ったけれど、カトマンズの高校に入学してからは、
数学も社会も、教科書はすべて英語、授業も英語で行われたとか。
おもしろいことがあったんだよ、とアニル。
「学生の時、上流家庭出身の友達がいて、『これってネパール語でなんて言うの?』って聞かれるんだ。
英語で育つから、僕の世代でもネパールの言葉を知らない人も多いんだよ」
「日本の英語教育とは全然違うわね。有利ね」とアメリカから帰国したばかりのヤスヨさん。
「でもなんだか・・・変な感じ。家族とも自分の国の言葉で話さないなんて」と私。
「アメリカナイズされてるんだ」とアニル。
企業内でも、読み書きにも英語が使われるため、アニルの世代(20代後半)では、
パソコン・ユーザーの80%がネパール語のタイプの仕方を知らないそうです。