黄色い太陽、白い月

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COP12用のサイドイベント用のちらし(外国人向け)のドラフトには
波のイラストと、その上に浮かぶ金色のまん丸の月。

「赤い太陽だと日の丸みたいになってしまってなんだなと思ったので、
金色にして月にしたんです」と、デザインした人(日本人)。

「外国人は赤い太陽を太陽とは気づかないけどね」とシェイニー。
欧米では、太陽は黄色と決まっているという。

「赤い太陽はないの?」
「赤い太陽なんてないよ。太陽は黄色!」
「月は?」
「月は白」

言われてみれば、空を見上げても、夕日以外、太陽は赤くはない。
それでも日本の子供が描く昼間の楽しい風景には、必ず真っ赤なお日様だ。

「真っ赤に燃える太陽だから」という歌もあったけれど、
6000度で燃え続ける天体写真の太陽は赤い。
日本の子供の太陽は、サイエンティフィックなのかな。

色で思い出した。
「中学生の時に突然思ったの。日本語で、肌色っていう色があるんだけど、
ちょうど、そう・・こんな色、それって日本人だけの肌の色なのに変だな、って」

「英語でもスキン・カラーって言うよ」とシェイニー。
「白のことを?」
「白じゃなくて、桃みたいな色」

アメリカみたいな国で、そんなこと問題にならないわけがない。
「黒人が『黒い肌色もある!』って騒いで、クレヨンの会社が大変だったの」
「それで、呼び方変えたの?」
「会社は変えたけど、それでも肌色って言うわよ」とメラニー

バンドエイドも、色の種類を『肌色』と呼んで問題になったという。
なるほど、そんなところにも。
日本のバンドエイドには今でも、『肌色タイプ』と『透明タイプ』が
あるのではなかったかな。

黒人消費者向けの黒いバンドエイドもあるの?と素朴な疑問が浮かんだけれど、
不適切かなとためらって、口に出さないでおく。

日本のクレヨンや色鉛筆はどうだろう。
今は『肌色』と言わないのだろうか。

Wikipediaによると、
『肌色(はだいろ)は色の一つ。文字通り人の肌の色である。
しかし、人種によって肌の色が異なるのに肌色が一色しかないのはおかしいとして、
この名前を廃止する動きがあり、クレヨンなどで従来の肌色を「うすだいだい
(英語ではpale orange)などと言い換える場合がある』
とのこと。

『“肌色”なんて日本にしかない表現だ!!日本はだめだ!!という
程度の浅い認識にとどまってはいけません』と書かれたホームページもありました。
私のことでした。

(写真は叔父からタイムリーに送られてきた十五夜の月と翌日の朝日です)