初めてのVDT検診

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「本日、午前○時から○時まで、地球温暖化棟交流会議室において、VDT検診が行われます。
申込みをした方は,あらかじめ配られた問診票を持って・・・」
放送が流れた。

「ブイ、ディーー、ティーー、ケンシン」
力を込めてカタカナ読みの真似をするシェイニー。

「本日、午前○時から・・・」アナウンスがもう一度繰り返される。
「Oh, Gosh! Noisy!」とシェイニー。

職場でVDT検診を受けてみました。

VDTって何の略?」とシェイニーに聞くと、
「Video Display Terminal」
「Video?Visualじゃなかった?」
肩をすくめて「Could be」

調べてみると、Visual Display Terminalでした。
ネイティブにとっても、「まぁなんかそんな感じ」なVDTなのですね。

何か面白い検査をするのかなと思いましたが、少しだけ丁寧な視力検査と、眼科医による問診だけでした。

問診の順番を待つ間、衝立の向こうからシェイニーの元気な声と、とても感じの良い先生の声が。

「目薬はさしますか?」と先生。
「さしません。目薬嫌いなんです」と明るくシェイニー。
「そうですか。目薬は私もささないんです。ささなくていいんですよ。
体には自然に治る機能がありますからね」

私の番になる。
裸眼でこんなに視力がいい人には滅多に会ったことがないです、と感心する先生。

「仕事柄、目の悪い人にばかり会いますからね」
「そうですよね」
「こんなに目がいいのは宝物だと思いますよ。私は毎日、目が悪い人ばかり診ていますから」
「はい」素直に頷く私。

問診表の自覚症状の「肩や首が凝る・痛い」と、少し考えて、「イライラしやすい」にも
マルをつけておいた。

「肩や首が疲れますね。一日歩いたら足が痛くなるでしょう?
肩も首も一日パソコンを使ったら疲れるんです。自然なことなんですよ」と先生。

ぐっすり寝て朝起きると、疲れはとれていますか?と聞かれ、とれています、と答えると、
「健康ということですよ。ゆっくり寝て疲れがとれる人は健康とみなせるんです」

なるほど。
朝起きて、予算要求の積算を思い出してブルーになるのは?

「仕事が忙しい時にいろいろ言われると、イライラしますよね」と優しげにひとり頷く先生。
「それは誰でも同じですが、ご自分でその範囲のことだと思いますか?」
「はい、そう思います」
「そうですね。健康ですね」

なんだか世間話のような問診で心身ともに健康へと導かれたようでもありますが、
なんとなく癒されてオフィスへ戻り、
「シェイニーは目薬の話してたね」と言うと、
「そう、してた。信じられないよ~」
目薬が?問診が?

「カナダだったら婦人科の話じゃなくても、たとえ『私は目薬をさしません』っていう話でも、
他の人に聞かれる場所で問診することは絶対有り得ないよ。そんなのみんなすごく怒る!」

カナダ人にとっては野戦病院のようなVDT検診でしたが、
医師からの処方箋は、キーボードに置いた腕のひじの角度がなるべく大きくなるように
(直角より広くなるように)、椅子を高くしてみてください、とのことでした。
さっそく試しています。