カナダ人Sのおもてなし

2週間前の、来日したアメリカ人MとEくんを羽田に迎えに行く朝のこと、

カナダ人Sと山手線のホームに辿り着いたところで、
大きなスーツケースを持った韓国人の若いカップルに声をかけられました。

「スミマセン、スイドウバシ?」

見せてくれたスマホには、翻訳アプリが訳したらしく、「乗換場所」の文字が。

日本語がわからず、英語もあまり話せないという二人を、総武線のホームまでご案内して、

「あの○○分の電車に乗ってね。水道橋までは5分で、次にとまる駅は・・・」
と説明して、

「旅行中に困ったことがあったら連絡してね」
と、名刺を渡すとても親切なS。

さて、では私たちは山手線のホームに戻りましょう・・・と思ったら、

「心配だから、電車に乗るまで見守らないと!」
とのSの提案で、二人が電車に乗って、電車が動き出して姿が見えなくなるまで、
ホームで手を振って見送りました。

電車の中から、両手でハートの形を作って、こちらに向けてくれる韓国人女性と、
笑顔で手を振りかえしてくれる男性。

電車がすっかりいってしまってから、

「本当にSは親切ね」
と言うと、

「おもてなし!でしょう?」
とS。

Sは日本が好きだから、良い印象を持ってほしいんだろうな。
ありがとう。

初めて日本を訪れたEくんも、一週間の滞在中に、日本人の親切に触れていると良いけれど。

羽田から舞浜に向かう途中、MとEくんと乗った駅のエレベーターでは、
ベビーカーの親子連れ(日本人)と一緒になったのですが、

何があったのか、大泣きする小さな女の子に、
「うるせえな!泣くなって言ってんだよ!!」
と怒鳴るヤンキー風な若いお母さんに、目を丸くしていたEくん。

これもリアルな日本かもしれませんが、「まあ、珍しいお母さんだわ」と取り繕うべく、
私も目を丸くしてしまいました。